各所でDXの推進が急がれているように、今や業界を問わずAIを導入した業務効率化が求められている。そのためには、AIに関する知識が必要不可欠。そこで、データサイエンスのオンライン講座「 DataRobot AI アカデミー」を提供しているのが、DataRobot Japan株式会社だ。 しかし、実務に活かせる知識を身につけるためには、技術的な知識だけでは不十分。インサイトをどうやって抽出するのか。課題の特定と整理のノウハウも学ぶ必要がある。テクニカルな領域に縛られずに、活きた知識を届けるために。「DataRobot AI アカデミー」の進化とその背景について、プログラム担当である山本さんと詹さんにお話を伺った。

元々は外部に販売するソリューションではなかった。

−まずはDataRobot AI アカデミーというサービスが生まれた経緯をお伺いできますでしょうか。

山本:そもそもDataRobot AI アカデミーは、代理店向けの教育プログラムとしてスタートしました。弊社のプロダクトとその背景となるデータサイエンスの幅広く深い知識をビジネス面からテクニカルまで正しく理解し、DataRobotのお客様に適切な価値として届けていただくために必要な知識をインプットするという目的のもと、プログラムを設計していたんです。 :当時、まだ入社していなかったので私も詳しくは知らないのですが、代理店向けの講座だったDataRobot AI アカデミーをクライアントにも提供することになったきっかけは何だったんですか。 山本:受講者からの評価が思った以上に良かったんです。2019年に初回の講習を実施した際、参加者から好意的な感想が多く寄せられました。これはクライアントにもサービスとして提供ができるのではないか。そんな手応えを感じて、サービス化を目指すことになりました。 :なるほど。そうなると講座の内容も変える必要が出てきますよね。 山本:詹さんのいう通り、コンテンツをアップデートする必要がありました。代理店の方々は一定の基礎知識もあり、職務柄ある程度専門的な部分にも知見があります。一方で、外部のクライアントは企業により講座開始時の到達度にばらつきがあります。また、お客様ですのでモチベーションの維持にもより気配りが必要です。外部の方でも汎用的にかつ楽しく学べるコンテンツを構築する必要がありました。

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コンペであればより実践に繋がる学びと高い学習効果が期待できる。

−外販を意識したコンテンツ改修はスムーズに進んだのでしょうか。

山本:ある程度、座学の型を固めるところまではスムーズにいきました。しかし、ここで一つの疑問が生まれました。それは「果たして座学だけで十分な学習効果を担保できるのか?」ということ。教科書に沿うような形で知識だけインプットしても、実務で使える知識にまでは昇華できないのではないかと思ったのです。 :そこで目をつけたのがコンペティションという手法だったんですね。 山本:そうです。各社の実務に活用しやすいテーマを設定し、それに沿って学んだ知識を活かしながら、実際に課題を解決するソリューションを作る。これなら、より実践的な学びが得られるはずだと思いました。 :コンペであれば、受講者同士で競い合う形になるので競争意識が生まれてモチベーションも担保でき、学習効果も高まりそうですよね。 山本:ただ、問題がありました。社内には、十分な品質を備えたコンペ実施のプラットフォームもなければノウハウもない。そこで、外部のサービスを活用しようということで、SIGNATEさんのプライベートコンペティションを組み込ませていただくことになったんです。 :パートナーの選定からは私も山本さんと一緒に設計していきました。SIGNATEさんを選んだ理由はいくつかありますが、決め手になったのは豊富な実績。BtoBの実績も多く、今回の用途にもマッチしていると感じました。また、国産のプラットフォームなので、日本語の説明文でわかりやすいUIが担保されており、クライアント毎にクローズドにできる等の便利な機能が完備されていたことも好印象でした。

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期待値は高かったが、それを超えた手応えを感じている。

−実際に導入してみての手応えはいかがでしたか。

山本:期待通り、導入してみると受講者からの反応も良く、DataRobot AI アカデミーの品質向上に貢献してくれている手応えを感じています。プラットフォームの品質はもちろん、コンペ課題のエンコーディングに関する不備をご指摘いただいたり、サブミッションデータのチェックをしていただけたりと、運営サポートの面でも非常に助かっています。 :導入前はそこまで注目していなかったのですが、教育用途においても意外に有用だと感じたのがフォーラム機能です。課題に対しての意見交換が受講者同士で活発に行われており、個人個人で学ぶだけでなく、学習内容の共有までコンペで実現できたのはありがたかったですね。 山本:想定外という意味で言えば、学習意欲の向上です。先ほどお話しした通り、競争形式によるモチベーション向上は期待していたところではありますが、その高まり方が期待以上でした。ある企業に提供した際は、一つの課題に対して150以上の質問が寄せられ、本気度の高さに思わず嬉しくなりましたね。 :確かな手応えを感じていますし、現状でも十分満足しています。欲を言えば、今後は公平性をもっと担保できるようになればいいですね。現状では、受講者のPCでモデリングを行うため、マシンスペックの差がスコアに影響するケースもあります。もし、SIGNATEさんからクラウドのインスタンスを提供してもらえて、受講者に同スペックのサーバーで作業してもらえるようになれば、今よりもさらに公平に競い合い、学びあえる環境になるのかなと思っています。

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学習内容の定着と実務への落とし込みは今後もコンペを活用していきたい。

−今後の展望についても教えていただけますか。

山本:SIGNATEさんのお力添えもあり、クライアントのスキルアップに貢献するという点では自信を持てるようになりました。しかし、これで完成かというと決してそうは考えていません。AIというのは非常に技術のアップデートが早い領域。随時キャッチアップしながらプログラムに反映していきたいと考えています。 :そうした最先端の知識を定着させ、実践に落とし込んでいく部分では引き続きSIGNATEさんのコンペを活用させていただきたいと考えています。今はある程度AIに知見があるクライアントが多いですが、今後は裾野を広げていきたいと考えているので、適したテーマ設定やデータセットについてはプロであるSIGNATEさんの知恵をお借りしたいと思っています。 山本:徐々に、社内でデータサイエンティストを養成したいというニーズが高まってきているように感じています。そうしたニーズに応えるためにも、より良いコンテンツを提供できるよう、PDCAを回してサービス改善を続けていきます。そして、次回以降も、講座内のコンペティションプラットフォームとしてSIGNATEさんのプラットフォームを使用し続けたいと考えています。これが有るのと無いのとでは大きな違いですから。

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「コンペを活用した人材育成」を検討している企業へのメッセージ

ビジネス品質でコンペを主催するのは、思っているよりも大変です。プラットフォームを構築したり、興味を惹くテーマを設定したり、データを準備したり。その他にも膨大な準備が必要で、そのどこかに小さなミスがあっただけでクレームに繋がりやすい。素直に、SIGNATEさんのような、その道のプロに頼むのが賢明だと思います。

<コンペを活用した人材育成について詳しく知りたい方はこちら>

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