ProjectStories_データサイエンスxビジネススキルで未来を描く_新生銀行_加藤大悟_鈴木広人

フィンテックという言葉がすっかり市民権を得た現在、金融業界でも最先端技術の活用は必須事項となった。しかし、技術の進歩は著しく、その最前線で情報をキャッチアップしながら業務へと落とし込んでいくのは容易ではない。そこで、新生銀行がデジタル化の推進を目的に立ち上げたのがグループデータ戦略室だ。 今回、お話を伺った加藤さん、鈴木さんはそのグループデータ戦略室に席を置いている。マネージャーとメンバーそれぞれの立場から向き合う、新生銀行のデータ活用の今と、これから実現すべき未来について本音でお話しいただいた。

金融×IT×裁量の大きさ=新生銀行。

マネージャーとメンバー。立場も違えば年次も一回り近く離れている加藤さんと鈴木さん。しかし、2人には大きな共通点がある。それは入社動機だ。経緯は異なるものの、2人とも金融×ITという領域の面白さに惹かれ、入社を決めた。果たして、金融とITのどのような部分に魅力を感じたのだろうか。 加藤:もともと、大学院でも為替予測モデルを構築しており、金融には興味がありました。一方で、研究の中でAIを活用していたこともあり、ITも面白そうだと思っていました。そのいいとこ取りができるのが新生銀行だと思ったのです。AIでなくてもデータ分析業務なら多くの部署に関われそうでしたし、それができなかったとしても、資産運用のコンサルティング業務も面白そうだなと。当時はまだ行員数が少なかったので、大きな裁量をもって働けそうな点も好印象でした。 鈴木:私の場合は、入り口はITへの興味でした。機械学習系の研究をしていたのでAIに馴染みはあったのですが、仕事にしようと本格的に意識し始めたのは3年の11月頃です。機械学習のコンペティションへの参加をきっかけに、データを整理し、分析してモデルを構築する楽しさを知りました。自分で考えながら少しずつ正解に近づいていく感覚が好きでしたね。

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組織の理念が、日々の業務にまで浸透している。

コンペティションを通じて、データ分析の面白さに気づいたと語る鈴木さん。しかし、データ分析を仕事にできる会社は、新生銀行の他にも多く存在する。その中でも、なぜ新生銀行を選んだのか。そんな疑問を投げかけてみると、会社が掲げる理念への共感が大きかったと話してくれた。 鈴木:新生銀行が主催するハッカソンに参加した際に社員の方と話す機会があり、人柄や社風が自分にマッチしていると感じました。でも、一番大きかったのは理念への共感です。私が所属するグループデータ戦略室では「データを紡いで気が利いた金融を体現する」をビジョンに掲げ、その実現のために金融そのものの在り方を変えていきたいと話していて、そのダイナミックさに惹かれたのを覚えています。 加藤:鈴木さんが話してくれたビジョンは、私たちの今の業務にも深く結びついています。痒い所に手が届くようなサービスを提供するためには、お客さま一人ひとりに最適化したソリューションを提供する必要があります。そのために、これまでマス向けがメインだったマーケティング業務を、データを用いて個人に最適化しています。それが、私たちの仕事です。 鈴木:基本的には、資産運用領域のマーケティングを中心に担当しています。当社のサイト閲覧やお取引のログ等のデータをもとに、運用商品ごとに興味がありそうなお客さまを推定して、オンライン上の導線に誘致したり、営業に連携してオフラインでご案内をしたりしています。 加藤:購買行動プロセスのすべてに関わる仕事なので、守備範囲は広いですね。リード創出のタイミングでは、鈴木さんが話してくれたように行内のあらゆるデータを用いて、一人ひとりに興味がありそうな商品をご案内します。それだけではなく、既に接点があるものの、お取引を躊躇されているお客さまに対しては、営業と連携して最適なタイミングでのご案内を実現させています。データを活用することで、お客さまのステータスや商品ごとに、有人チャネルと無人チャネルを使い分けながら最適なアプローチをサポートしています。

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データ活用の根本は、いかにデータを取得するかにある。

お客さまの利便性向上にもつながり、自社としても業務効率化や成約率向上に寄与できる。その上、2人が入社前から興味を持っていたデータ分析を主軸とする仕事。やりがいに満ちた仕事ではあるが、難易度の高い仕事でもあるという。 加藤:特に課題だと感じているのが、データ収集です。あらゆるデータを活用することで、個人に合わせたご提案をするのが私たちの仕事。裏を返せば、データがなければ分析も提案も始まりません。そして、使えるデータは行内にあるものだけ。どのような提案をするために、どのようなデータが必要なのか整理をしながら、そのデータを取得するためのインターフェースも、もっともっと整備していかなければ、ソリューションの進化はないと思っています。 鈴木:そのデータ活用やデータ取得の方向性も自分達で考えるしかありません。この組織自体が2、3年前にできたばかりなので、行内にデータ活用の実績が少ないのが実情です。今、どんなお客さまのどのような情報が取得できているのか。取得できていないのは何故なのか。持てる情報からあらゆる可能性を検討して、手探りで道筋を探している感覚です。 データをどう活用するのかはもちろん、そもそもどのようなデータをどうやって取得するのか。ほぼゼロから自分達で設計していく必要がある。そして、行内にその前例はない。まさに同社のデータ活用の未来を創りあげていく仕事なのだ。

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データサイエンスを活かすためには、ビジネススキルが必要不可欠。

与えられたデータを分析するだけではなく、データを含むビジネス全体の絵を描かなければならない。この使命を全うするには、データサイエンスのスキルだけでは足りない。ビジネススキルも並行して磨きながら、それをデータサイエンスとどう掛け合わせていくのかが重要。2人は口を揃えてそう話してくれた。 鈴木:もしこのようなデータがあれば、どんなことができるのか。データを用いて解決すべき課題はどこにあるのか。そうした上流を考えるためには事業理解や一般的なビジネススキルが必要不可欠だと思っています。データサイエンティストとは、データに特化した専門家と思われるかもしれませんが、それだけではこの仕事は務まりません。業務フローやバリューチェーンを理解した上で、課題のボトルネックを特定し、データを用いてどう解決できるかを考え、関係者がよく理解できるように整理して伝える。そんなビジネスパーソンとしてのスキルをもっと磨いていきたいと思っています。 加藤:鈴木さんの言う通り、ビジネススキルがなければせっかくのデータサイエンススキルも宝の持ち腐れになってしまいます。幸い、私には資産運用コンサルタントとしての経験がある。当時の知見を活かしながら、課題の本質を見抜き、それら複数の課題を構造的に把握することで、データを用いて抜本的に解決するような視点を意識しています。そうしたスキルは、今後も継続して高めていくつもりです。 膨大なデータを分析するデータサイエンススキル。前例のない道を自ら切り拓いていくフロンティア精神、そしてビジネスを見立て、仕立て、動かしていくビジネススキル。求められるスキルも寄せられる期待も大きい仕事だ。しかし、それと同じくらい大きなやりがいを原動力に、2人はこれからも新生銀行のデータ活用をより良い方向へと導いていくことだろう。

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これからデータサイエンスの道を目指す人へのメッセージ

加藤:一般的なビジネススキルは、データサイエンティストはもちろん、どんな道に進むにしても間違いなく役立つものです。そして、どこでも磨けるスキルでもあります。目の前にある問題をどう捉え、課題をどこに置き、どう解決するかという視点を意識して日々を過ごしていけば、大きな財産になると思います。 鈴木:データ活用の仕事はスキルよりも、好きかどうかが一番大事な気がします。膨大なデータと向き合いながら、「これは、こう活用すると、こんなことができるのではないか』との仮説検証を地道に繰り返していくのがデータサイエンティスト。データを前に、あれこれと考えを巡らせることが好きな人なら、今はスキルがなかったとしても、ぜひ飛び込んでみてほしいと思います。 <株式会社新生銀行のSIGNATE Campus掲載情報はこちら>

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