SIGNATE Boot Campの「0からはじめるコンペで学ぶAI・データサイエンス実践講座」は、約10万人のAI・DX人材から選ばれたトップレベルのデータサイエンティストが伴走支援を行い、短期間で集中的にAI・データサイエンスの実践力を身につけるための講座です。この講座は、教育訓練給付制度の講座認定も受けており、DX人材を目指す個人のキャリア形成を支援します。 今回は本講座を受講し、現在は製造系企業のシステムエンジニアとして工場のDX推進を担当している角谷さん(男性・20代)に、講座で得たスキルの活用方法やキャリアへの影響について伺いました。
知識・スキルを客観的に証明できるオープンバッジが魅力
-本講座の受講を決めたときのキャリアの状況と、当時抱いていた不安・悩みなどがあれば教えてください。
角谷:受講をスタートした当時は転職活動中で、データサイエンスやDXに関するキャリアに関心を持っていました。自分でもある程度は学んでいましたが、どうしても知識の習得に留まってしまうようなもどかしさがありました。理論は理解していても、実践となると途端に壁にぶつかり、手を動かせなくなってしまう状況でしたので、実際に使えるスキルをどうやって身につけられるのかが課題でした。
-さまざまな講座がある中で「SIGNATE Boot Camp」を選んだ決め手は何でしたか?
角谷:最大の魅力は、修了時に得られるオープンバッジでした。自分の学習成果や実践的なスキルを客観的に証明できるものとして残せて、履歴書にも記載できるので、今後のキャリアを築く上でも役立つと思いました。オープンバッジの獲得を目指して頑張ろうと背中を押してもらい、受講を決めました。
学びを即実践できて、会社からの評価も高まった
-本講座で学んだ内容の中で、特に役に立ったと感じる知識・スキルを教えてください。
角谷:現在、メーカーのシステムエンジニアとして工場のDX推進に携わっていますが、講座で学んだPythonのコーディングスキルと、課題解決のアプローチが、日々の業務で大きな武器となっています。 特に印象的だったのは、AI・データサイエンスプロジェクトの疑似体験ができるコンペ形式の教材です。例えば、AIによる画像分類技術を使った製品の欠陥検出の教材は、まさに現在の職場で直面しているリアルな問題そのものでした。講座で学んだ手法をほぼそのまま適用し、実際に工場でAIを活用した検品自動化のPoCを行ったところ、AIモデルの精度検証までできたので感動しました。 また単に技術を学ぶだけでなく、課題に対して主体的に向き合い、自分の頭で考える姿勢を培えたことも、大きな収穫でした。幸いなことに、現在の職場では様々な挑戦の機会をいただいており、学んだスキルや課題解決のアプローチを広範囲に活用できています。その結果、任される業務の幅が広がり、会社からの評価も高まっていると実感しています。
-マンツーマン指導を受けてみて印象的だった部分、感想などがあれば教えてください。
角谷:現役のデータサイエンティストから直接指導を受けられる機会は、とても貴重な経験でした。マンツーマン指導を受けるのは初めてだったので、初回のハンズオンセッションでは少し緊張していましたが、コーチの方からフランクに接していただいたおかげで、学習内容に関することだけでなくキャリアの築き方といった内容まで気軽に質問でき、今後のキャリアを考える上でも毎週充実した時間を過ごすことができました。周囲に相談できる人がおらず、キャリアも手探りで模索していたため、本当にありがたかったです。

担当コーチとの対話が視野を広げるきっかけに
-担当コーチとの対話を通じて、学びになった点はありましたか?
角谷:これまで主に書籍で仕事に役立つ情報をインプットすることが多かったため、担当コーチにお勧めの本を尋ねたことが、視野を広げるきっかけになりました。従来のPythonコーディングに特化した学習から一歩踏み出し、デザイン思考、プロジェクト管理、コミュニケーションスキルなど、データサイエンティストに求められる多様な能力の幅広さを実感し、これまで自分が見えていなかった分野にも目を向けるようになりました。
-本講座を受講する中で、難しいと感じた内容はありましたか?
角谷:過去の学習を振り返ると、本を読み、手順をなぞってアウトプットすることが多く、受け身的なものでしたが、この講座ではより能動的な思考が求められたので、全般的に難しさを感じました。 特にコンペ形式の教材でAIモデルを作成した後、目標の精度を目指して試行錯誤するところでは行き詰まることが多く、担当コーチに相談することが多かったです。担当コーチからは、これまで全然知らなかったアルゴリズムや解法も含めて指導してもらいました。実際のコンペでも使われている最新の技術を学んだときは一気にモデルの性能を上げることができて、すごいなと感じましたね。講座の中で難しい内容に触れたときはめげそうになりましたが、「絶対に乗り越えてやる」という強い意志で諦めませんでした。 同時に、一人で抱え込まず、適切なタイミングでコーチに助けを求める柔軟さも必要だと思っています。講座中に担当コーチから教えてもらった内容を書き込んでいたノートは、今振り返って見ると70ページ分くらいありますが、成長の記録として大切に取ってあります。講座修了時に獲得できるオープンバッジで一番高い認定レベルを達成できたのも、コーチのおかげだと思います。
将来は製造業のスマートファクトリー化に貢献したい
-受講後、キャリアへの効果はありましたか?
角谷:以前から製造業のスマートファクトリー化に関心を持っており、その中でも特にデータ活用という切り口で貢献していきたいという目標を持っていました。今回の受講を通じてこれまでは漠然としていたスマートファクトリー化のイメージが、実践的な知識とスキルを身につけたことで具体的になりましたし、自分の目指すキャリアについても解像度を上げることができました。
-スマートファクトリー化に興味を持ったきっかけとしては何がありますか?
角谷:以前の職場では手作業による検品、紙ベースの工程管理、属人的な作業管理などで残業が多く、現場の方々が日々大変だと言っていました。そうした状況を見ながら、もっと効率的に生産性を上げながら現場の負担も下げられるような方法がないか、考えるようになったのがきっかけです。スマートファクトリー化を進めることで、生産性向上だけでなく、製造現場の労働環境の改善にも貢献したいと考えています。
IT全体を俯瞰しながら課題を解決していける人材を目指す
-目標を叶えるうえで、今後身につけたい知識やスキルがあれば教えてください。
角谷:実際にスマートファクトリー化を進める上で、ITスキル全般の習得が欠かせないと感じています。データ活用の知識・スキル以外にも、データエンジニア、データベース、ネットワーク関連を含めて、IT全体を俯瞰しながら企業の課題を解決できる知識・スキルが大切だと思っています。そのため最近は、応用情報技術者試験の勉強を進めているところです。課題解決する上でNoとは言いたくないので、幅広い分野に対応できるようにこれからも継続して新しい領域を勉強して、スキルを身につけたいと思っています。

リスキリングに対するハードルが下がった
-リスキリング活動にあたって、本講座での学びは活用できていますか?
角谷:「新しい領域について勉強する」という意味合いでは、本講座の受講によって自信もつきましたし、リスキリングに対するハードルを下げられたので、非常にありがたかったです。これまでの勉強方法としては書籍を読むことが中心だったのですが、今回オンライン講座を受けてみて能動的な学びが得られる点や、学習進捗管理ができてモチベーションを保ちやすいといった点にも気づくことができたのも良かったです。生成AIの進化を実感する中で、自分自身もリスキリングをしながらアップデートしないと取り残されてしまうという危機感もあるので、今後も積極的に取り組んでいこうという姿勢になれましたね。
キャリアや学び方に悩むなら「SIGNATE Boot Camp」がおすすめ
-今後、本講座の受講を考えている方々に向けて、アドバイスやメッセージなどがあればお願いします。
角谷:私自身、これまでデータサイエンスやDXに関するキャリアを目標にしていても、具体的にどうしたら良いのか分かりませんでした。本講座を受講して実際に手を動かして課題解決に取り組み、オープンバッジというゴールを目指して学ぶ体験をしたことで、目標に向けた学び方についてより具体的にイメージできるようになったと思います。私もそうでしたが「目標に向けて学びたいけれど、学び方が分からない」という人は結構多いと思うので、特にそういった悩みを持つ人に本講座をお勧めしたいです。 <「SIGNATE Boot Camp」について詳しく知りたい方はこちら>