株式会社SIGNATEの新しいDX人材育成サービス「SIGNATE Boot Camp」第1号講座「0からはじめるコンペで学ぶAI・データサイエンス実践講座」は、約10万人のAI・DX人材から選ばれたプロ人材による伴走支援と、様々なデータ分析コンペを通じてAI・データサイエンスの実践力を身につける6か月間の集中講座です。 厚生労働大臣が指定する教育訓練給付制度の講座認定も受けており、講座の提供を通じてDX人材を目指す個人のキャリア形成を支援します。 今回、本講座を働きながら受講し、コンペに参加してIntermidiateの称号を獲得した汪さんに、担当コーチの伴走支援を受けながら学ぶメリットや、身につけたスキルをどのように活用しているかなど、実際の体験談についてお聞きしました。

データ活用により、プロセスの概念設計から結果の分析までを一気通貫で最適化したい

-ご自身の経歴・キャリアについて教えていただけますか?特に、データサイエンスや関連する分野での経験があればお聞かせください。

汪:大学院まで化学を専攻していて、修了後はシミュレーション関連の会社に入社し、シミュレーションモデルの作成業務などを担当していました。その後ケミカルプラントの設計を担当するプロセスエンジニアとして三菱化工機株式会社に転職し、現在はDX推進部と技術開発室の兼務で働いています。

-データサイエンスに関心をもつようになったきっかけを教えてください。

汪:プロセスエンジニアとしてDX推進に携わっている中で、データの活用により特定のプロセスの概念設計から実設計、試運転や実運転を経て得られた結果の分析までを一気通貫で最適化したいというビジョンを持つようになり、そのためにデータサイエンスの知識・スキルが必要だと感じました。 もともと業務でデータを触ることも多く、データの奥深さや、様々な領域で役に立つ可能性を感じていたことも背景としてありました。

データサイエンティストの思考やスキルを理解したくて受講

-今回、本講座の受講に至った経緯について教えてください。

汪:経産省のマナビDXクエストに参加していた頃、本講座の案内メールを受け取ったことがきっかけです。 データサイエンティストという職種に対してもともと興味があったのですが、「雲の上にいる人」のような遠い存在だったので、実際のデータサイエンティストがどのような思考で、どのようにデータを分析しているのか、イメージが湧きませんでした。本講座では実際にデータサイエンティストとして活躍されている担当コーチから指導を受けられるので、今後データサイエンスを学ぶ上で具体的な目標のイメージが持てるのではという期待があり、受講を決めました。

担当コーチからのヒントで学習効率がアップ。データに対する向き合い方や考え方についてよく理解できた。

-独学で学んでいた際の課題感や、実際に担当コーチからの指導を受けてみて感じた効果について教えてください。

汪:独学で学んでいた際には、ネットや書籍などで手軽にデータサイエンスの学習情報を得られる反面、「情報の波」に溺れてしまい、モチベーションが下がってしまうことがありました。内容が簡単すぎたり難しすぎたりして、自分にぴったりあう教材がなかなか見つからないことにも困っていました。 また学習した内容が本当に世の中に通用するのか、1人で勉強しているとそのイメージが湧きにくかったことも課題でした。 実際に担当コーチから指導を受けて、自分のレベルに合った教材を教えてもらいながら取り組むことで、学習効率が大幅にアップした気がします。 またデータをしっかり見ることの重要性やどのようなデータが良いデータか判断する方法など、根本的な内容を学ぶことができたため、データに対する向き合い方や考え方について良く理解できたことも、大きな成果だと感じています。

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担当コーチからのアドバイスで、課題解決の最後の一歩にたどり着けた

-担当コーチとやり取りする中で、印象深いエピソードがあったら教えてください。

汪:2つあります。1つは、チャレンジミッションと呼ばれるコンペ形式の課題で、食品ロス削減のための需要予測モデルの構築に取り組んでいた時のことです。課題で提供されたデータのサンプル数が少なく、なかなか予測精度が上がらず苦労していたのですが、担当コーチからあるデータの傾向に注目するヒントをもらい特徴量を追加したところ、目標値まで精度が上がり、ようやく課題がクリアできました。 2つ目も同じコンペ形式の課題で、賃貸物件の家賃予測モデル構築のためのデータ処理で苦労していた時のことです。泥臭くデータを分解したり、様々な角度から調べたりしていたのですが目標の予測精度にどうしても届かず講師に相談したところ、効果的なデータ変換の手法を紹介してもらい、自分で調べて試してみたら無事にクリアできました。 実際のビジネスやプロジェクトでも、課題解決のための最後の1歩が一番難しい所だと思います。講座の課題に取り組んだときも1人だと最後の1歩にたどり着くのが難しく感じましたが、コーチからのアドバイスのおかげでうまくいきました。 答えそのものではなく、ヒントや手法を教えてもらいながら自分の力で課題を解決し、次の週で答え合わせをするといった感じで進められて、モチベーションの維持にもつながりましたね。

データの裏側にどんな意味が隠されているのか、探索することの面白さを感じながら取り組めた

-受講中はどのようにして学習に取り組まれていたのでしょうか?

汪:受講期間中は毎日一定時間学習を進めるようにしていました。年末年始の時期と重なったときは、一日中勉強することもありました。 e-learning教材の学習管理画面では学習カレンダーが表示されて、勉強時間に応じて日々の色が白から青に変化するのですが、「毎日青色になるまで勉強しよう」と目標を立て、それを励みにしてモチベーションを維持していましたね。 もともと好奇心が強いこともあり、目の前にあるデータの裏側にどんな意味が隠されているのか、探索することの面白さを感じながら楽しみながら取り組むことができました。

Beginner限定コンペに参加してIntermidiateの称号を獲得、データサイエンスの門を開くことが出来た

-受講を通じて習得したスキルを、今後どのように活用していきたいですか?

汪:担当コーチからコンペティションへの参加を勧められたこともあり、受講期間中に SIGNATEのBeginner限定コンペに参加し、最終的にIntermidiateの称号を獲得できました。受講前はコンペティションに挑戦する勇気がなかったのですが、講座の中で色々な課題を苦労しながらクリアしたことで自信がつきました。講座で学んだスキルが実際のコンペティションでも通用することが分かり、データサイエンスの門を開くことが出来たと感じています。これからも積極的にコンペに参加し、どこまでいけるかチャレンジしてみようと思っています。

-本講座で身につけた知識・スキルは仕事でも生かされていますか?

汪:スキルもそうですがマインドセットが変わったことを強く実感しています。仕事の現場では綺麗なデータが手に入ることは少なく、すぐにデータ分析に着手できる状況というのは多くありません。 本講座でデータが十分になかったり不揃いだったりする課題に対して、苦労しながらデータの前処理に取り組む経験を重ねたことで、一見スマートに見えるデータサイエンティストでも実際は泥臭くデータに向き合っていることを学びました。初めから綺麗なデータが与えられることを期待するのではなく、泥臭くデータに向き合う勇気やマインドセットを頭の中で形成できたと思います。 実際の業務でもこうしたマインドセットによって少しずつデータ分析を前に進めることができており、成果も見え始めているところです。

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データサイエンスは「英語」のように重要なスキルになる

-汪さんにとって、今後データサイエンスのスキルは仕事をしていく上でどのような価値があると思いますか?

汪:データサイエンスのスキルは、より良く生きていくために欠かせないスキルとして位置付けられていくのではないでしょうか。データサイエンスを学ぶことで、データで考える習慣が身に付き、感覚的ではなく、合理的に物事を見て判断できるようになります。 データ分析ができないと仕事ができないというものではありませんが、英語のように仕事をしていく上で重宝されるスキルとして位置付けられるとは思いますね。

-どのような方が本講座に向いていると思いますか?また受講しようか迷っている方へのアドバイスなどあれば教えてください。

汪:例えるなら、「10時間かけて自動化プログラムを書いて、1時間かかっていた業務を30秒に短縮する」ことに気持ちよさを感じられる人は向いていますね。また、勉強意欲の高い人にもお勧めです。担当コーチとのハンズオンセッションの場では自分から積極的に課題への取り組みを共有する必要があるので、毎回のセッションに向けて計画的に準備するなど、学ぶための努力ができる人は向いていると思います。 受講にかかる費用は決して安くはないですが、プログラミングによる作業の効率化に興味があったり、データ分析によって数字の因果関係を明らかにすることに楽しさ・やりがいを感じたりする人にぜひ受講してみてほしいです。 <「SIGNATE Boot Camp」について詳しく知りたい方はこちら>

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